スノヘッタによる南オーストラリア大学「Pridham Hall」
コミュニティにも開かれたスポーツ施設

スノヘッタが設計を行った、オーストラリア・アデレードの「Pridham Hall」が竣工した。同国では初のプロジェクトで、南オーストラリア大学シティウエストキャンパスの新たな社会活動の中心となる、最先端のスポーツ施設と学生センターを兼ね備えた建築だ。

建物にはホールをはじめ、プール、スポーツ施設、イベントスペースがあり、さらに緑のスペースも追加することで、同大学が目指す学生にも外部の来館者にも入りやすい施設となった。

建物の北東側と西側では、屋根は通りに向かって張り出しており、誰でも利用できる大きな階段状のテラスの両側には、緑のレクリエーションスペースを設置。 この「緑の翼」は、アデレード地域の植物種を中心に南オーストラリアの植生を紹介しながら、独特のテクスチャーと色彩で表現するようにデザインされているそうだ。

ソーシャルスペースとなる西側の階段状のウッドデッキは、隣接する屋外映画やイベント向けの建物に組み込まれており、建物の北西角を持ち上げることで、都市部とメインエントランスおよびPridham Hallとのつながりが強調している。

また、このプロジェクトでは、2021年までにキャンパス全体のCO2排出量を15%削減するという同大学の目標に合わせて、地下から1階にかけて自然光が建物の奥まで届くように効率的なパッシブデザイン機能を採用して、人工照明や暖房の必要性を減らす設計になっている。End