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2019.10.07 13:41
NASA初の完全電気式航空機「X-57 Maxwell」が、カリフォルニア州エドワーズにあるアームストロング飛行研究センターに登場した。
同機は航空機メーカー「ESAero」が開発した航空機で、いくつかあるフェーズでも「Mod(Modification)Ⅱ」と呼ばれるタイプの機体。イタリアのテクナム社による双発プロペラ機「P2006T」がベースで、エンジンを電気推進モーターに置き換えている。
もちろんまだ試験段階で、まずは地上でのシステム検証試験を行う予定。一方、プロジェクトの次のフェーズ「Mod Ⅲ」および「Mod Ⅳ」に向けた取り組みも進行中で、「Mod Ⅱ」よりも高いアスペクト比をもつ翼の負荷テストに成功しており、「Mod Ⅱ」のテスト終了後には「Mod Ⅲ」へのフェーズの移行がなされる見通しだ。
X-57プロジェクトの目標は、アーバンエアモビリティを含めた電気航空機の新しい市場向けに、認証基準を確立することだという。これが実現すれば、航空機向けの分散型電気推進技術の設計や耐空性プロセスが広がり、高速での飛行効率向上やCO2排出量ゼロ、ノイズ低減など、さまざまなメリットが生まれるそうだ。