デンマーク・ケーエの北方に完成した「Køge Nord Station」は、全長225mもある大きな跨線橋のような円筒形の建築物で、町の東西を結ぶ歩道橋でもあり、駅でもあり、隣接する公園の一部でもある斬新なデザインの施設だ。

この駅は、コペンハーゲン地域全体をつなぐ高速鉄道、ローカル鉄道、さらにはデンマークでもっとも交通量の多い高速道路をまたぐハブであるとともに、グリーンモビリティのためのランドマークにもなっている。

設計を手がけたCOBEは、橋の北側全体を180度のパノラマで景色が一望できる開口部とし、内側は木の層板を用いて暖かく居心地の良いエリアを作った。外装は、周囲のインフラに溶け込むように有孔鋼板でラフに仕上げた。

また、車に乗って通勤するドライバーの目を引くデザインでなので、線路脇の駐車場に車を止めて、この駅を利用してみようかという気を起こさせるかもしれない。時間もお金もCO2も浪費しないですむ、サステナブルな選択を提案してくれる駅なのだ。