テキサス工科大学に作られた巨大なパビリオン「Zephyr」
MARC FORNES / THEVERYMANYによるバランスを重視した構造物

▲Photography by NAARO

テキサス工科大学の「Honors Residence Hall」の中庭に作られたパビリオン「Zephyr」は、学生のミートアップや勉強の合間に取る休憩のための巨大な構造物だ。

内部空間と外部空間が混じりあうようにできており、広々としたカンチレバーによって、向かい合う柱と空に向かって開いた窓のあいだが日陰を作り出している。

▲Photography by NAARO

建築スタジオ MARC FORNES / THEVERYMANYのデザインは、構造による設計とは異なり、幾何学的な原理の数々を丁寧に吟味して作成。中心をなすループした2本の柱は、中央で同じ形をした開口部を作り、また、柱は枝分かれして漏斗型の橋のように広がることで、キャノピーの静止点として機能するそうだ。

内側はグラフィカルなカラーリングがまだら模様になっていて、地面から先端に向かってライトグリーンに変化。遠くから見ると、縞模様の表面は柔らかく輝く迷彩色に見える。色彩は全体的に混ざり合い、影ができたり消えたりするごとく流れるような模様ができあがる。

▲Photography by NAARO

また、この構造は慎重にバランスを取ったエコシステムになっており、それぞれ緩やかに曲がった幾何学的なストライプが重要な役割を果たしているという。アーチ状になった曲線は、個々に異なるパーツを多数組み合わせてできており、これらを順番に結合することで全体に強度が構築される。全体の形状は、1つのパーツを隣のパーツに組み合わせながら形成されるのだ。End

▲Photography by NAARO