NEWS | 建築
2019.09.25 16:02
米ニューヨーク、セントラルパーク角にあるApple Fifth Avenueがリニューアルオープンを果たした。建築家 エドワード・ダレル・ストーンが手がけた有名なゼネラル・モーターズ・ビルディングの脇に位置し、長い歴史のある場所でもある。
屋外に象徴的なガラスキューブのある店舗で、ジョナサン・アイブ率いるAppleのデザインチームとFoster + Partnersによる今回の改装では、歴史の層を慎重に剥がしながら、キューブを丹念に再構築。3方向からのアクセスを可能にして、「広場」としての機能を復活させることを目指した。
通り沿いには非常に幅の広い階段を設置。58番街から59番街にかけて石のベンチを並べ、その付近に樹木や噴水を設けることで、休息の場所や交通量の多い通りの静かな緩衝地となった。
さらに、美しく革新的なミラーを施した「スカイレンズ」を、ガラスキューブの両サイドに配置。このパブリックアートを覗き込めば、ニューヨークのスカイラインをまったく新しい方法で楽しむことができる。
広場の中央にあるガラスキューブはアクティビティのハブとなる場所を体現。そこから階下には円筒形のエレベーターやらせん階段で進むことができる。各要素は鏡面仕上げのステンレス鋼でできており、光やスカイラインの無限の反射がわくわくするような刺激的な体験を生み出すのに一役買っている。
地下ホールの雲のような天井には、立体的に湾曲した生地を使用し、変化する日光に合わせて人工光と自然光を配分。天窓の周りに取りつけたリング状のライトは、ディスプレイテーブルにある製品を引き立てる。換気システムは石造りの床に目立たないように組み込み、人の多さや屋外の天候にスマートに反応して、エネルギーの使用量を最適化するそうだ。