NEWS | 建築
2019.09.17 14:55
パリ西部郊外にあるビジネス地区 ラ・デファンス(La Défense)は、「新凱旋門」とも呼ばれる「グランダルシュ(Grande Arche)」という建築があることで知られるが、その正面に新しい建築が登場した。
Malka Architectureが手がけた「Oxygen」は、ルーブル美術館などのあるパリ中心部からシャンゼリゼ大通り、凱旋門、そしてセーヌ川を越えて、グランダルシュへと至る一直線の大通りにある。そして、歴史のある大通りの上に建てられた、21世紀初の建築となった。
敷地は1990年、フランスの著名なミュージシャン、ジャン=ミッシェル・ジャール(Jean-Michel Jarre)がレーザー光線を用いた野外コンサートに使用したのち、あまり使われなくなったという。
そこで同事務所は、類を見ないパリのパノラマに、整備された庭園のある公共スペースを作りだすことを目指した。新たな施設はラ・デファンスのコンクリートの上と下に構築、放置された都市空間の再生と新たな建築プロジェクト「Para-site」(歴史がしみ込んだ場所、といった意味のようだ)の展開という、建築家 Stéphane Malkaの建築思想を体現したものとなっている。
21,000平方フィート(約1950m2)のモールには、庭園や高級レストラン、バークラブがあり、下層階には180度広がるバルコニー、4つのオープンテラスと屋根付きテラス、カフェ、コワーキングスペース、3つのレストランが入居している。
ちなみに「Oxygen」は、ジャン=ミッシェル・ジャールのアルバムのタイトルにちなんでいるそうだ。