NEWS | 建築
2019.09.06 14:31
長崎県佐世保市では、廃校となった中学校を小中一貫校「KB Primary and Secondary School」に改修する計画が完了した。
現在、多くの学校建築が更新時期を迎えており、ICTやアクティブラーニングの普及など主体的、能動的な学びを促す教育需要の変化への対応が求められている。
これらの現状を踏まえ、日比野設計、幼児の城およびKIDS DESIGN LABOらが協同で、躯体を再利用し内装改修を行った上で、主体的・能動的な学びを促す学校家具のデザインを一新し、ローコストな学校改修を実現した。
美術室の台形の机と椅子は、活動内容や人数に応じてレイアウトを変えられ、生徒の創造的な活動を促すという。アクティブラーニング室の勾玉の形をした机とキャスター付きの椅子は、大小様々なグループを形成、自由に移動して活発な議論を促進。また、ホームルーム教室の家具を含めて木材は自然素材のみを使用、生徒たちが木の経年変化を学び、モノを大切にする心を育むそうだ。
また、KIDS DESIGN LABO、および佐世保市出身のデザイナーとコラボレーションのもと、制服もデザイン。米国文化が入り混じる佐世保でかつて流行したアイビールックがモチーフで、生徒が毎日着用する制服を通して、地元の歴史に触れ、地元への愛着を育てている。