分身ロボット「OriHime（オリヒメ）」の開発・提供を手がけるオリィ研究所は、ALSなどの難病や重度の障害といったさまざまな事情で外出困難者が分身ロボットを操作して接客を行う「分身ロボットカフェ DAWN ver.β 2.0」を、2019年10月7日（月）から10月23日（水）まで、東京・大手町の大手門タワー・JXビル1階「3×3 Lab Future」内にオープンする。

オリィ研究所は、遠く離れた場所からテレワークで体を動かして接客や肉体労働を可能にする全長120cmの分身ロボット「OriHime-D」を2018年7月に開発。同機の技術を用いたカフェの2020年の常設化を目指して、2018年11月に実験的に「分身ロボットカフェDAWN ver.β」を開催した。

この実験では、カフェ店内で来店者の案内やオーダー、配膳などの接客を実施。ALS患者2人も視線入力の意思伝達装置で遠隔操作して、自宅のベッド上から視線の動きだけでカフェ店内を動き、合成音声を再生して接客ができる可能性を実証したそうだ。

そして今回は、前回実施できなかった「店員によるメニューの説明」や「より自由度の増した移動」、「海外在住者の参加」の実証実験を予定。また、一般の人が小型の「OriHime」で対話コミュニケーションができる体験コーナーなども設けるという。

なお、同プロジェクトの体験チケットの先行販売を兼ねたクラウドファンディングを実施中。集まった費用は、分身ロボットのさらなる開発費やカフェの運営費用に充てられる。