NEWS | 建築
2019.08.22 14:49
ドイツ・ハンブルクを流れるニーダーハーフェン川のほとりに、625mの遊歩道「Niederhafen River Promenade」が完成した。Zaha Hadid Architectsが手がけたこの遊歩道は、洪⽔防止機能の一新と強化を目的としたものだ。
この川では、1962年2⽉に暴風による高潮で洪水が発⽣。死者315⼈を出し、60,000⼈の家屋が損壊した。その後、ハンブルグ市は護岸工事を行い、海抜7.20mの高さまで洪⽔から街を保護できるようになった。
しかし近年になって、この護岸を詳しく分析してみると、高潮防止にはさらに0.80m高くしなければならず、また既存の構造物の⽀持体に負担がかかり、基礎に⼤幅な補強が必要になったそうだ。
そこで既存の護岸に階段を施すことで、観光客も楽しめるハンブルクの重要な公共スペースとした。 また、この再開発により、遊歩道と周辺地域のあいだのリンクが生まれたという。
もっとも狭いところでも10mの幅があり、散歩やジョギング、ストリートパフォーマンス屋台、カフェに広々とした寛⼤なスペースを提供。街に⾯した通り沿いには、ショップや公共施設も入居しているそうだ。