NEWS | 建築
2019.08.21 12:04
オランダ南部、シント=マイケルスゲステルという町で建設が計画されている「Green Villa」は、オフィスとレジデンスを兼ねた4階建ての建築だ。近隣の建物にみられる都会風の姿だが、格子状になった「ラック」システムを採用。外観全体をさまざまな植物で覆うことで、近くの川や畑、木立といった田園風景にも溶け込むデザインになっている。
プロジェクトは、MVRDVとVan Boven Architectenが共同で開発。1階のオフィススペースに不動産開発業者が入居し、上部の3フロアにはアパートメントが5戸、さらには地下に駐車場も設ける。
アドリアーヌス広場(Adrianusplein)の通りに面していて、以前に建設された建物のマンサード屋根を採用しつつ、「ラック」にはレンギョウ、ジャスミン、マツ、カバノキなどの豊かな鉢植えや灌木、木立を植えるという。
植物の種類は、プライバシーや日よけ、景観といった好みに応じたものが提供されるなど、ファサードの向きやその背後にある生活機能に配慮。また、貯まった雨水を用いたセンサー制御による灌漑システムをプランターに搭載し、一年を通じて緑のファサードが楽しめる。
こうしたアプローチは、サステナビリティを技術的なことだけではなく、ライフスタイルの積極的な変化とも捉えるMVRDVの理念を反映したものだそうだ。