ワカモレがさらにおいしくなる!?
米研究チームがアボカドのゲノム配列を初めて解析

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メキシコや中央アメリカが原産の果実 アボカド。日本でもすっかりおなじみとなり、ワカモレなどにして食する人も多いだろう。また、脂肪分が豊富なので、「森のバター」や「バターフルーツ」と呼ばれることもあるそうだ。

このアボカドについて、米ニューヨーク州立大学バッファロー校の研究チームが新しい研究を発表した。それは、アボカドゲノムの配列を解読したということ。なかでも代表的な品種「ハス(Hass)」が、61%はメキシコの品種から、39%はグアテマラの品種からDNAを受け継いでいることがはじめてわかった。

このことから、個々のアボカド遺伝子の機能について考えたり、アボカドの木の生産性を高めたり、耐病性を向上させたり、新しい味と触感の果実を作ったりできるようになるかもしれないという。

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成長を続けるアボカドの世界市場は2017年には約130億ドル(約1兆3800億円)にものぼり、最大の生産国であるメキシコは、同年に約25億ドル(約2600億円)ものアボカドを輸出するなど、無視できない規模の市場が形成されている。

また、研究チームは、ハス種だけでなく、メキシコ、グアテマラ、西インド諸島産のアボカドのDNAも解析。こうした国々には、遺伝的に異なる天然の品種があるのだ。この研究から、さらにおいしくなった新しいアボカドが私たちの食卓に登場するのを期待しよう。End