NEWS | テクノロジー / ファッション
2019.08.08 14:42
私たちがよく身につける手編みの衣類は、いつごろから作られているのだろうか。少なくとも中世エジプトには手編みの靴下があったそうだ。しかし最近ではハイテク編み機も登場しており、その編み方も劇的に変化しているようだ。
ただ、プラダのセーターでもナイキのシャツでもこうした機械で作れるとはいえ、まだまだシームレスな編み方にはほど遠いという。デザイン用にプログラミングした装置は、ステッチをひとつひとつ設定しないといけないし、1つのミスで全体が台無しになるなど、時間がかかる上に複雑で、堪えがたいものだそうだ。
そこで、米MITコンピュータ科学・人工知能研究所の研究チームが考案したのは、プロセスを合理化する新しいアプローチで、ニット製品をオートメーションで製造するための2つの仕組みである。
ひとつは「InverseKnit」と呼ばれるシステムで、ニットパターンを撮った写真を命令に変換するもの。ユーザーはコーディングの知識がなくてもデザインでき、製造工程での効率化と無駄の削減が実現できるとしている。
もうひとつは、ニット製品をカスタマイズするためのコンピューター支援のデザインツールで、専門的な知識がなくても、ビーニー帽に三角形の模様をつけたり、靴下に縦じまをつけるなど、テンプレートが使用できる。着る人の体に合わせたり、好きな模様にカスタマイズが可能になるそうだ。