▲Copyright © 2019 Qiang Huang

インダストリアルデザイナーのQiang Huangが参加する中国・上海のプロジェクト「Bike Scavengers」。シェアサイクルの部品を活用して、新しいオブジェクトを作りだす試みだ。

何百万台も過剰生産されて廃棄される自転車を分解するのだが、使い古されたものではなく半製品なので新品同然だ。プロジェクトのコンセプトには、中国でのシェアサイクリングが引き起こす環境への悪影響や、無秩序な開発への批判が込められている。

▲Copyright © 2019 Qiang Huang

中国ではシェアサイクリング熱はすでに飽和点に達しているそうで、2018年6月末までに60社以上のシェアサイクル企業が参入、約2000万台の自転車が市内に投入されたため、稼働率は非常に低いという。そして、残された遺産は手に負えないものになっているのだ。

▲Copyright © 2019 Qiang Huang

こうした自転車で作られた製品を提供することで、ユーザーに社会的な責任を担う機会を与えるのがねらいだ。同氏の製品は機能的な商品であるだけでなく、シェアサイクルが私たちにどんな影響を与えたのか、そしてどんなふうに生活環境や将来を守ることができるのかを問いかける挑発的な作品にもなっているのだ。