大和ハウスの近未来の物流現場を体験するショールーム
Bureau 0–1がデザインした「Intelligent Logistics Center PROTO」

▲写真:ヤン・ブラノブセキ

大和ハウスグループによる「DPL市川」の一角に、近未来の物流現場を体験するためのショールーム「Intelligent Logistics Center PROTO」が運用を開始した。ロボットと人が協業する新しい空間が生まれているという。

設計を手がけたのは、東京に拠点を構える「Bureau 0–1(ビューロー・ゼロ・トゥ・ワン)」。荒々しくも魅力的な倉庫のなかに、未来の物流システムを垣間見れる会議スペースと、そこに至る導線を新たな世界観としてデザインした。

▲写真:ヤン・ブラノブセキ

デザインコンセプトは「地殻変動」。システム、テクノロジー、そして働く人々と共存し、時代とともに変容可能な空間を目指した。不動な存在に見えて絶えず流動している地球を念頭に、静的な建築という存在にも動的な躍動感を持たせたいと考えたそうだ。

空間デザインのポイントの一つは、訪れた人々のワクワク感を高めるための導線デザインだ。入り口から続く長い廊下は、少し湾曲させることで、来場者に「先へ進むとどんな空間が待っているのか」という期待を持たせながら奥へと誘う。

▲写真:ヤン・ブラノブセキ

左手の窓に東京湾を眺めながら、ほの暗い倉庫内へ足を踏み入れると、高さ6mの工業空間と、対称的な「折られた壁」が訪問者を圧倒。このスペースは、オフィス空間を規則的にずらすことで生まれた、ダイナミックなリズムを持つ壁が主役で、「壁の建築」ともいえる。

▲写真:ヤン・ブラノブセキ

その道をまっすぐ進んで角を曲がると、9面マルチスクリーンと要素技術に触れることのできる広場が出現。そしてクライマックスは、約1.4m立ち上がった見晴台。ガラス張りの空間からこの空間の全貌を眼下に臨むことができる。End