大日本印刷、エー・アンド・ユー、新建築社の3社がAIを活用
雑誌の誌面レイアウトを自動生成する技術を共同開発

大日本印刷(DNP)は、エー・アンド・ユーおよび新建築社と共同で、雑誌の原稿となる画像とテキストを入力すると、その内容や雑誌の持つブランドイメージにあった誌面レイアウトを、AI(人工知能)を活用して自動生成する技術を開発した。

▲AIがレイアウトを評価し、着目した部分を赤くしたヒートマップで表示。上のレイアウトは赤い部分が多く高い評価を得たが、下はやや低評価

3社はこの技術を2019年7月27日(土)発売の雑誌「a+u」(エー・アンド・ユー、Architecture and Urbanism、建築と都市、エー・アンド・ユー発行)8月号のレイアウト制作の一部に活用するという。

▲レイアウトパターン 1

雑誌の編集作業では、編集者等が記事の内容や文字数、画像サイズ等を検討し、毎号、新たにページレイアウトを制作している。固有の「雑誌らしさ」を出すためには、各雑誌のデザインポリシーやブランドイメージに合致したレイアウトが重要になり、制作ノウハウや暗黙知を複数の編集者での共有・継承するだけでなく、これまでにない誌面作りも必要になる。

▲レイアウトパターン 2

DNPは雑誌「a+u」の過去15年分の誌面データをAIに学習させ、その「雑誌らしさ」をスコア化するモデルを開発。このモデルを活用して、テキストと画像のデータを入力することで、雑誌のブランドイメージに合った誌面レイアウトが自動的に提示されるそうだ。

提示されたレイアウトを参考に、編集者、カメラマン、ライター等が議論を行い、新しいアイデアが引き出され、誌面の質の向上につながり、業務効率の改善にもつながるといった効果が期待できるとしている。End