イタリア・マテーラの「Aquatio Cave Luxury Hotel & Spa」
彫刻家 吾妻兼治郎の作品にインスパイアされたデザイン

イタリア南部マテーラ(Matera)に完成した高級リゾートホテル「Aquatio Cave Luxury Hotel & Spa」。その物語は、一滴の水のしずくから始まるそうだ。

しずくは単純であるが純粋で、絶え間なく連鎖する要素であり、物を形作り、空間や家具、そして全体としての構造をつくり出す。

そのシンプルさのなかに、水が循環するメタファーを通して生命の意味を伝えるのが、イタリアで活躍した彫刻家 吾妻兼治郎のブロンズ作品「MU 765 G」である。この作品は、ホテルに2つあるメインエントランスのうちの一方に実際に置かれているそうだ。

この一滴の水の純粋さと曲線は建築家 Simone Micheliのデザインにも影響を与えており、内装や家具、そして巧みに配置された魅惑的な照明システムが生まれた。

EUが定める2019年の「欧州文化首都」にも選ばれたマテーラのこのユニークなホテルは、世界遺産に登録された洞窟住居のあるサッソ・カヴェオーソ地区にあり、5000平米の敷地には35室の客室とスイート、バー、屋外エリア、レストラン、岩を削って作られたスイミングプール付きのスパなども用意されているそうだ。End