NEWS | アート
2019.07.10 14:03
現代アート作品の出版・プロデュースを行うCASE STUDYOは、アルゼンチンとスペインで活動するアーティスト フェリペ・パントン(Felipe Pantone)の新作「SUBTRACTIVE VARIABILITY AUTO」を公開している。
この作品は、パントンが手がける「Subtractive Variability」シリーズの一作。3枚のアクリルディスクを自動で回転させることで、色がなくなったり黒みが出たりと、予期しない色彩を作り出すものである。
色のスペクトルはランダムに現れ、幅広いニュアンスから生じる感情もさまざまになる。見る者はこうした展開のなかで変化を受け入れ、美しさを発見することが求められるのだ。
パントンの作品では、すべてのものが絶え間ない動きのなかで振動し、活性・再活性のエネルギーが途切れることなく流れ続ける。彼の実践のベースとなるのは「リキッド・モダニティ(Liquid Modernity)」という考えだそうだ。
この作品に込めているのは、変化だけが永続し、不確実性だけが確実だという考えである。そのためには従来の技術を手放し、新しい素材が必要と考えたようで、そこから「キネティックスカルプチャー(kinetic sculpture)」という動きをもつアートオブジェクトが誕生したのだ。