NEWS | テクノロジー
2019.07.12 17:22
凸版印刷は、これまで培ってきた印刷物のモアレを軽減させる技術を活用し、任意の画像をモアレで表現できるようにするシステムを世界で初めて開発した。サンプルの提供は2019年7月9日(火)より開始している。
モアレは、印刷時に意図せず表れてしまう縞模様だが、今回開発した技術では、画像を2枚のパターンに分解し、モアレの表れ方を狙ったデザインとする。
通常の印刷物と異なり、奥行きを感じさせたり絵柄に動きを感じさせたりすることができるため、街中の警告表示や看板、POPなどの店舗装飾への活用が期待されるそうだ。
また、レンチキュラーなどの特別な形状のレンズシートを必要とせず、従来の特殊印刷と比べて時間や費用を低減。さらには、ディスプレイする際に電源等を必要としないため、電気代もかからない。
同社は、同システムで作製したモアレデザインのフルカラー化や見やすさの向上、および画像をモアレパターンに分解する処理の高速化などのブラッシュアップを進め、2019年10月までに試験導入を目指すとしている。