NEWS | フード・食
2019.07.05 15:26
2017年にフィンランドで設立された「Solar Foods」は、農業を介さずに食料を生産するためのイノベーションを開発するフードテック企業だ。
同社が手がける革新的なバイオテクノロジーソリューション「Solein」は、空気と水、電気を使ってどこでも天然のタンパク質が作れるプロセスなのだそうだ。天候や灌漑システムを気にしなくてもよい、農業や想像力の限界を超える無限のタンパク質源というわけである。
できあがったものはというと、見た目や味は小麦粉のようで、タンパク質の含有量は50%、脂肪分は5〜10%、炭水化物は20〜25%。1kgあたりの生産時の水の使用量は、牛肉15,500ℓ、大豆2,500ℓに対して、Soleinは10ℓで済むとしている。
また、CO2は排出せずに捕獲し、再生可能エネルギーを使用するなど、環境に優しく、火星など宇宙での食料生産も期待されているそうだ。
2019年度の目標は、初めてとなる食料品の試験生産、EU域内での新たな食料品としての認可、年間1,000トンが生産できる工場の設計だそうで、2021年には世界規模での商業化を目指している。