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2019.07.01 11:46
IBMが2019年に開発した「IBM Q System One」は、科学やビジネスでの利用を目的として設計された、世界初の汎用近似量子コンピューティング統合システムである。
そのデザインを手がけたのは、IBM Researchの科学者やシステム・エンジニアと連携する、インダストリアルデザイナーやアーキテクト、メーカーによる超一流のチームだ。
ロンドンのインテリアデザインスタジオ「Universal Design Studio」は、イギリスのインダストリアルデザイン・スタジオ「Map Project Office」とともに、ハードウェア、空間、インターフェイスが1つの一貫したエクスペリエンスとなるシステムを構想。
また、Universal Design Studioは、美術品を保護する美術館向けのハイエンドな陳列ケースを製作するミラノの「Goppion」とともに、外側のガラスケースと、そのための3m2のガラスパネルを作り上げた。
課題となったのは、コンピュータの機能的な要求を満たしつつ、この新しいコンピューティングシステムが求める原形を作り出すことだったという。
こうしたデザイナーたちが協力し、ビジネス向けに特別に構築された初の量子システムを共同で設計。ガラスで囲まれた高気密環境によって、何千ものコンポーネントを一元管理する際のキュービットの質の維持が可能になるのだ。このシステムは、商用量子コンピュータの進化における節目となるものだそうだ。