NEWS | フード・食
2019.06.27 13:53
「FOOD」を知ることは、「風土」をひも解くこと── 。「日本食文化の再発見」を目的に、日本各地に代々受け継がれてきた「食」を掘り下げ、先人の知恵や工夫に学びながら日本の豊かさに出逢う場を紡いできた「FOOD NIPPON」。
東京・目黒区東山の「HIGASHI-YAMA Tokyo」にて、2013年の長崎県を皮切りに、岩手県、香川県、北海道、大分県、南西諸島、北陸、東京の「FOOD」を紹介してきた同プロジェクトの2019年のテーマは「大阪」。
古来、「難波(なにわ)」と呼ばれていたこの地が、「坂」の字を用いて「大坂」と呼ばれるようになったのは15世紀のこと。以降、明治時代に「大阪」と改められるまで、主に「大坂」との表記が使われていた。
FOOD NIPPONでは、「大坂」と「大阪」という表記の違いを時代区分と捉え、2019年7月1日(月)から8月3日(土)まで提供される前編では近世の「大坂」、11月5日(火)から11月30日(土)まで開催される後編では近代以降の「大阪」にフォーカス。会期中、特別メニューがランチ、ディナーともに提供される。
全国から集まる人びとのさまざまな食の嗜好に応えるために、誰もが満足できる味わいを追求して生まれた「浪速の喰い味」。それは、旬の素材を余すことなく使いきり、出汁を効かせて食材の持ち味を生かした深みのある味わいであり、日本料理の礎となるものでもあるという。
HIGASHI-YAMA Tokyoが再解釈した、「天下の台所」として育まれてきた大坂の食文化、料理と酒、器が楽しめるだろう。