「心」にフォーカスしたイギリスのデザイナー Freyja Sewell
瞑想のメカニズムを教える装置「Mind Mirror」を開発

人間が瞑想しているとき、脳のなかではどんなことが起こっているのだろうか。このメカニズムを解明しようとする装置が開発されている。「心」にフォーカスした作品を手がけるイギリスのデザイナー Freyja Sewellが公開したのは、「Mind Mirror」と呼ばれる医療用実習装置だ。

瞑想が私たちのメンタルヘルスにさまざまな利点があることは、これまでに多くの科学的な研究が証明してきた。しかし、私たちが規則正しい実践をキープするのはなかなか面倒なことだ。また、新しく瞑想を始めたい人にどのようにすべきか説明するのも難しい。

そこでこの装置を使えば、ユーザーに手ほどきをするように、瞑想中に起こっていることを教えてくれる。まず、「Neural Lace」というものを後頭部につけて、埋め込んだ32個のセンサーで脳の活動をモニタリング。そして、脳から得たバイオデータをフィードバックするのだ。このデータは、視覚・聴覚両方の形式でユーザーに提示される。

フィードバック自体は、刺激や有害性が少なく、競争心をあおるようなものではないデザインで、むしろ意識を拡大していくほうが重要なようだ。つまり、瞑想状態のオン/オフ切り替えを上達させることが目的なのだ。

このプロジェクトは、「The Craving Mind(邦題:あなたの脳は変えられる)」という著作がある精神科医 Judson Brewer(ジャドソン・ブルワー)らとの共同研究とのこと。活用に向けたこれからの展開にも期待したい。End