デザインラボ「Space Saloon」がデザイナー志望の若者と開催する
サイトスペシフィックなプロジェクト「FIELDWORKS」

Danny WillsとGian Maria Socciが立ち上げた非営利のデザインラボ「Space Saloon」は、学生とともにデザイン教育の新しいフロンティアを探求する建築家や芸術家、研究者の集団だ。

イベントを通じて、プロの建築家やデザイナー志望の若者に、サイトスペシフィックなプロジェクトを実現するためのサポートプラットフォームを提供しているという。

その最新プロジェクト「FIELDWORKS」が、実験的なデザイン構築フェスティバルとして米カリフォルニア州モロンゴ・バレーで先ごろ開催された。アート、デザイン、建築の各分野の学生とデザイナーのチームが1週間共同生活をし、文脈や場所について考えるプロジェクトである。

取り組んだ建築は「DOTS」と「Gymnasium 1」の2作品。DOTSは、柔軟で一時的な居住を提供するためのインフラ作品。5間 x 5間のグリッド構造で、さまざまな利用者に応じて同じ大きさを提供できる骨組みのようだ。

▲「DOTS」

▲「Gymnasium 1」

また、Gymnasium 1には、フランスの哲学者ミシェル・セールの「Variations sur le corps(Variations on the Body)」からの引用「ものを書くためには、高い山を登って、かなり厳しい食事、野外での生活、強さや柔軟性を鍛える1000回のトレーニングを行うことが、図書館10館分に値する」が添えられているように、登山と知的活動を同時に提供するような建築なのだろう。

そのほか、期間中には連日ワークショップも開催。アーティストやデザイナーが、彫刻や音楽、映画、パフォーマンスなどの共同デザインプロセスに参加する実験的な方法論を探求したそうだ。End