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2019.06.14 16:44
パリ・オペラ座では、2019年に350周年を迎えるにあたり、2019/2020年シーズンプログラムのオープニング作品として、杉本博司演出による「At the Hawk’s Well/鷹の井戸」がオペラ・ガルニエ宮にて上演される。
2019年9月22日(日)から10月15日(火)まで全17公演を予定しており、ウィリアム・フォーサイスの「Blake Works I」と2本立ての上演となる。チケットの一般発売もオペラ座公式サイトにてすでに開始している。
本作は、アイルランドの詩人・劇作家ウィリアム・バトラー・イェイツが能楽に影響を受けて執筆した戯曲「At the Hawk’s Well/鷹の井戸」を原作に、音楽・空間演出に池田亮司、振付にアレッシオ・シルベストリン、衣裳デザインにリック・オウエンスを迎え、杉本がパリ・オペラ座のバレエダンサーとの初のコラボレーションに挑むもの。オペラ座の舞台に日本の能楽師が登場することにも注目が集まっている。
「鷹の井戸」は、舞踏劇として1916年ロンドンのLady Islington邸においてアレクサンドリア女王をはじめとした、貴顕の紳士淑女の前で上演。戦後この曲は日本で能形式の曲「鷹姫」として、横道萬里雄により改作され上演されたという。
今回のパリ・オペラガルニエ宮公演は、この曲がもととなって、百年をかけて改作されながら世界を一巡し、今回はバレエの曲となった。オペラ座の素晴らしいダンサーたちとともに、イェイツの魂を再び舞台上に呼び戻す試みだ。