Ben Fearnleのユーモラスなアートプロジェクト
防災機器をフードの観点から再解釈した「In Case Of Emergency」

ニューヨークのアーティストBen Fearnleyが作る作品は、ユニークで記憶に残るようなものであり、なおかつわかりやすい明快なメッセージをもっているものだ。「In Case Of Emergency」と題された作品も、こうした発想に基づくものだろう。

この作品は、日常にある緊急の防災機器を再解釈して、フードという日々の営みをベースにしながらフォーカスとデザイン言語をひょいっとひっくり返してみせる、そんなアートプロジェクトだ。

三角形の非常ボタンにはピザをひと切れはめこみ、消火器にはワインをたっぷりと充てん。応急処置キットにはカラフルなドーナツをいっぱい敷き詰め、防火バケツにはフライドチキンを山盛りにした。

このプロジェクトでは、インパクトのあるビジュアルで人々の欲求に訴えかけながら、ふだんはまじめにしか扱われないものにユーモラスなひとひねりを加えたのだとFearnleyは語る。私たちにとって今すぐ必要なのは、まさにひと切れのピザなのだ。End