▲East London Baths

都市部を流れる大きな河川で泳ぐことにはなにかと勇気がいるが、イギリスの建築設計事務所Studio Octopiが展開する「Thames Baths」は、文字通りロンドンのテムズ川での遊泳を目指している。

これは、ロンドンの人々と歴史ある活力の源であるテムズ川のあいだに、親密で遊び心あふれるつながりを再構築しようというプロジェクトだ。もちろん、ただ水の中に入るわけではなく、テムズ川にはしけを浮かべて、そこに人工の島とプールを作り、遊泳を楽しむのだ。

プールの水はテムズ川から汲んだものだが、濾過システムを備えることで泳げる水質になる。水は再生可能エネルギーを使って温水にし、小さな子供は無料、高齢者は割引きなどにする計画だそうだ。

プロジェクト自体は2013年からスタート、2015年にはKickstarterでクラウドファンディングも実施して、資金を集めた。まだ現状では正式にオープンしていない模様だが、実現に向けて着実に進んでいるようだ。

▲Blackfriars Baths © StudioOctopi & Picture Plane

▲Temple Baths ©Studio Octopi & Picture Plane

そして、同プロジェクトではさきごろ、最新のデザイン案を公開した。これまでは川にプールが浮かんでいるイメージだったが、今回の「East London Baths」はかなり大きい桟橋のような構造物を川に浮かべていて、その上に建物までも設置した案になっている。計画もかなり具体化してきているようで、完成が楽しみだ。