NEWS | アート / ソーシャル
2019.06.03 16:50
東京新聞は、サンドアーティスト 保坂俊彦氏の指導のもと、千葉県飯岡海岸の砂浜におよそ縦50m×横35mの史上最大級の新聞を作成した。制作日数はのべ11日間、地元住民や学生など多くの人たちが参加したという。
人間が生み出すプラスチックごみが生き物の命を奪っているという事実に対して、「海が言葉を持ったら ぼくらに 何を言うだろう。」と、何も言わずに傷ついていく海に代わって、大きな声で伝えたいという想いからこのサンドアートに挑戦。
暮らしに身近なプラスチックが年間800万トンも川や海に捨てられ、ゴミとして漂う。プラごみを飲み込んだり体に絡ませたりして、ウミガメや海鳥、アザラシ、魚など約700種もの生き物が傷つき命を落としている。
そして、一度海に流れ出したプラスチックごみは容易には分解されず、数百年もの間、負の遺産として残り続ける。太陽の紫外線や波しぶきで細かく砕かれ、5ミリ以下の微小な「マイクロプラスチック」は、生き物の体内へ気づかぬうちに取り込まれてしまうのだ。
日本の一人当たりのプラスチックごみの発生量は世界第2位。その大きな責任を私たちに改めて痛感させる作品だ。