NEWS | 建築
2019.06.10 18:06
インド南部の都市バンガロールに建設中の「Karle Town Center(KTC)」。活気あふれるイノベーションテックキャンパス構想として、建設設計事務所 UNStudioが手がけている。
同市に拠点を置くIT企業は多く、急成⻑を遂げているので、インド全土の未来の都市が向かうべき「模範的な都市」の開発を目指している。ナガバーラ湖のほとりにあるKTCは、景観と建築が補完し合うデザインだ。
都市部の停滞はインドのみならず世界的な問題で、過去20年間で中心にあるビジネス地区は徐々に減少しているそうだ。このプロジェクトでも、才能豊かな人たちや家族、そして投資を都市の中⼼に引き戻すことが目標。そこで同事務所は「Urban Branding Manual」なるものを作成。健康、⽂化、庭園という3本柱を中心に、都市が長期的に実行するマニュアルだという。
さらに、多様な民族や文化をもつインドのために、幅広いアイデンティティを意識した設計で、中央にある大劇場、イベントスクエア、上階にあるショップフロア、円形劇場のような階段スペース、⼩⼤さまざまなミーティングポイントが多数作られ、文化の発展の支えとなる。
また、道路は歩⾏者と⾞両がシームレスに行き交うデザインで、ドロップオフポイントを指定することで、スムーズな移動ができる道路システムを実現。渋滞を軽減するために地下道を設けるなど、輸送時間を最⼩限に抑え、騒⾳の低減も促進させる効果があるそうだ。