木製家具のデザインを募集。
国際家具デザインコンペティション旭川2020、スタート

▲前回2017年のゴールドリーフ賞、Korento(Mikko Halonen、フィンランド)

1990年から3年ごとに開催される「国際家具デザインコンペティション旭川(IFDA)」。その11回目が2019年6月1日から作品を募集する。

11回目の開催にあたり、桑原義彦会長(国際家具デザインフェア旭川開催委員会)は、「10回という節目を終えたことで、もうIFDAを終了していいのではないかという意見も正直ありました」と振り返る。

「しかし、広い意味でのものづくり王国を目指すとともに、家具産地としての揺るぎない力を確立していきたい。さらに世界の人々と触れ合うことで発信力を高めつつ、夢を持った次世代の人材を北海道・旭川から世界に向けて育成していきたい」と継続にいたった思いを語った。

▲歴代のグランプリ受賞作品。左から1990年のCHAIR(Matti Ratalahti & Kaarle Holmberc、フィンランド)、1993年の4-LEGGED STACKABLE-CHAIR “LIZARD”(Torben Skov、デンマーク)

IFDA2020には、2つの大きな変更点がある。

これまでは募集対象を「木の家具」に限っていたが、異素材の使用が可能になったこと。これにより、デザインの幅が大きく広がりそうだ。

また、審査委員も一新した。審査委員長に北海道出身の建築家・藤本壮介を起用し、委員は廣村正彰(グラフィックデザイナー)、アン・ルイス・ソマー(デンマーク・デザインミュージアムデンマーク館長)、タッカー・ヴィーマイスター(アメリカ・インダストリアルデザイナー)、マイケル・ヤング(英国・プロダクトデザイナー)が務めるという。

▲左から、1996年のCHILDREN STOOL(Steen Duelholm Sehested、デンマーク)、1999年のSINUS(Daniel Lakos、ハンガリー)

▲左は2002年のゴールドリーフ賞、PIN COAT(Jens-Oliver Bahr、ドイツ)、右は2005年のSORAHE(桐本隆士)

藤本壮介は、「10年、100年と長く使いつづけられるデザインを待っています。伝統を見据えながら未来をつくっていくという気持ちで、新しい視点から審査していきたい」と抱負を述べた。

審査プロセスとしては、予備審査で入選候補作品約25点が選ばれ、旭川の家具メーカーもしくは応募者が自作し、本審査は実物で行う。2020年3月には、ゴールドリーフ賞(1点)300万円、シルバーリーフ賞(長原實賞、1点)100万円、ブロンズリーフ賞(1点)30万円を含む入賞入選作品が決定し、2020年6月のASAHIKAWA DESIGN WEEK 2020で作品展が行われる。

木製家具に対象が広がったことで、どのような新しいデザインが生まれるのか、今から期待したい。End

▲2008年は2つのゴールドリーフ賞が誕生した。左から、Barca(Jakob Joergensen、デンマーク)、HORN CHAIR(河田敏宏)

▲2011年のHalf Chair(Woojin Chung、韓国)、2014年のST Chair(迎山直樹)

国際家具デザインコンペティション旭川 2020

テーマ
木製家具
新たに創作された未発表作品が対象。「木製」とは、主要な素材が木材であること。異素材の活用も可能とする。
応募登録料
6,000円(1点につき)
応募期間
2019年6月1日(土)~10月31日(木)日本時間24:00まで
詳細
http://www.ifda.jp