デザインスタジオ Fredrikson Stallardによる「Study of Armour」
厚紙を重ねながらブロンズで仕上げた彫刻作品

Patrik FredriksonとIan Stallardによるデザインスタジオ Fredrikson Stallardによる「Study of Armour」は、「再形成(Reformation)」と題された作品群から生まれた一作だ。

はじめは厚紙を使い、さまざまなタイプの厚紙を使って分解・再形成を行いながら、モノリシックな板やボリューム、コラージュの作品を制作。こうした素材に固有の特徴を駆使して、ほとんど抽象的だが感情をかきたてる彫刻作品を目指した。

完成した作品はブロンズ、アルミ、あるいは未加工の厚紙で形成。青銅とアルミの作品は、緑青のついた黒で仕上げたり、光沢の強い工業用塗料で仕上げている。厚紙の作品は樹脂で固めて、厚紙のオリジナルの色で未加工感を残したり、金属作品のように強い光沢で塗装を施した。

▲© 2019 Copyright Fredrikson Stallard.

「厚紙を使った作品は、オイルで塗装したのと同じような特徴が多くの点で見られます。厚さ、しわ、紙パルプの扱いやすさ、色など、厚紙のさまざまな質を考え、ときには乱暴に、ときには穏やかに、引き裂き、くしゃくしゃにし、つぶし、折りまげて、層状に重ねながら直線形にしました」。

「このプロセスは、絵画と同じように私たちに語りかけてくるのです。あなたが波長を合わせればこのプロセスは驚くべき発見となり、まったく抽象的なものが装飾豊かなものに向かい、コラージュした風景画ができあがるのです。私たちがつねに向かうのは、こうした単純な素材から感情をひきだすことなのです」と彼らは語っている。End