メット・ガラで3Dプリンターによるイブニングドレスを発表
ザック・ポーゼン、GEアディティブ、Protolabsらが協力で

▲Photo by Theo Wargo/WireImage

ファッションデザイナーのザック・ポーゼン(Zac Posen)、GEのアディティブ製造事業部「GEアディティブ」、およびProtolabsは、「動いている自然の物体を凍らせる」というコンセプトに着想を得て、3Dプリンターで制作した革新的で彫刻的なドレスやアクセサリー等のコラボレーション作品を発表した。

イギリスのスーパーモデル ジョーダン・ダン(Jourdan Dunn)がメトロポリタン美術館のメット・ガラにて着用したのは、カスタムメイドのローズガウン。薔薇をテーマにしたイブニングドレスで、大きさが平均20インチ(約51cm)、重さが1ポンド (約0.45kg) の合計21枚の花びらで構成。すべての花びらはユニークな形状で、外側からは見えないモジュラーケージで固定、ジョーダンのボディを立体的に表現したワンピースだ。

花びらは耐久性のあるプラスチック「Accura Xtreme White200」を用い、ステレオリソグラフィー(SLA)装置で制作。花びらは自動車塗料のデュポン「トワイライト・ファイア」(DuPont “Twilight Fire” Chromalusion)で仕上げた。

花びらを固定するケージはチタン製で、GEアディティブの電子ビーム金属積層造形 (EBM) 3D プリンター「アーカム製EBM®プリンター」により3Dプリント。ローズガウンの製作と仕上げには計1,100時間以上かかり、ノースカロライナ州にある世界最大級のProtolabsの3D印刷工場で印刷されたという。

そのほか、多数の女優らがそれぞれカスタムメイドのドレスなどを着用。3Dプリンターを活用したアディティブ製造技術は、ほぼ完全な設計の自由度などの独自の機能を提供することにより、他の伝統的なファッションデザイン手法では実現が困難であったデザインの製造・制作が可能になったそうだ。End