フォードが進めるVR空間での共創作業
世界中のデザイナーが集ってデザインを決定

自動車メーカーのフォードは、世界中のデザイナーがひとつのVR空間に集まって共同作業ができるシステムの導入を進めている。

フォードが採用するのは、3Dモデリングツール「Gravity Sketch」。これを使えば、より人間中心の自動車デザインができる。スケッチパッドはもはや必要なく、ヘッドセットとコントローラでVRに没入し、ペンと紙を用いたスケッチ作業をモーショントラッキングで再現。

デザイナーは3Dスケッチの描画、回転、拡大、圧縮が可能。共同作成機能でリアルタイムの調整を行いながら、複数のデザイナーがコンテンツ制作に取り組むことができる。

たとえば、上海のデザイナーと米ディアボーンのデザイナーが一緒にバーチャルデザイン空間に入り、車両のグローバルデザインついて修正を加えることも可能になるという。

ここで着目しなければいけないのは、消費者の動向が世界各地で異なるということ。ある地域では人気のデザインでも、別の地域ではまったく人気がないこともありうる。つまり、さまざまな地域のデザイナーが1つのVR空間に集まり、一緒に3Dスケッチを見直すことで、設計プロセスの早い段階で重要な決定を下すことができるそうだ。End