シーメンスが環境に優しいトラック輸送システムを提案
鉄道のようにハイウェイを電化する「eHighway」

ドイツの企業 シーメンス(Siemens)が、新しい貨物輸送ソリューションを公開した。化石燃料の使用とトラックの輸送コストを削減でき、CO2や窒素酸化物などの排出量を削減できるトラック輸送システム「eHighway」という構想だ。

これは、電気鉄道のようにハイウェイに送電線を設置して電化区間を設け、トラックは車両上部に取り付けたパンタグラフで電力供給を受けるというもの。同社は、効率的で経済的、そして環境にやさしい革新的な貨物輸送ソリューションが実現できるとしている。

このシステム自体は電気鉄道と同じなので、従来からあるインフラを活用するだけでよい。最高速度は時速90kmを想定。従来のガソリンエンジンよりも2倍も効率的で、その結果、エネルギー消費量は半分になる計算である。

長距離を走る高速道路だけではなく、港湾施設から貨物センターまでの高頻度で短・中距離のピストン輸送区間や、鉱山のような場所でも有効だと考えており、スウェーデンではスカニア(Scania)、アメリカではボルボ(Volvo)とともに公道での試験運用を始めているそうだ。End