NEWS | 建築
2019.05.10 15:51
中国・深圳で計画されている深圳湾エリアの大規模な開発事業「Shenzhen Bay Headquarters City」では、設計案コンペが開催されており、ヘニング・ラーセンを含めた3チームが勝利した。
深圳のビジネス地区は、海岸から数km離れた場所に作られている。そこでヘニング・ラーセンの設計案は、深圳を改めてウォーターフロントにし、失われた都市と海のあいだの歴史あるつながりを取り戻す試みだ。
中国では自動車を優先してきたために環境汚染がひどく、特に深圳の歩行者にとっては過酷な状況になっている。そこで、同事務所の案では、歩行者を優先したアーバンエリアを目指し、高速道路や一般道、駐車場などの大規模な交通ネットワークを地下に広げるそうだ。
従来は大型ショッピングモールが高層ビルの下層階に入居することが多いが、この地区では地階レベルにショップ街や広場を設置。タワーのあいだには小規模なビルを建てることで多孔的な都市の景観を作り、アイレベルでは狭い路地と小さな広場のあるヒューマンスケールの街になるという。
また、この都市の多孔性により、海風を利用した効率の良い都市全体の喚起システムを構想。1万本の樹木を植え、屋上庭園や漆喰の道路などでも暑さ対策を行うことにしている。