DzekとFormafantasmaのタイルコレクション
エトナ山の火山灰を釉薬にした「ExCinere」

デザイナーと共同でオリジナルの建材と製品を手がける Dzekが、ミラノで開催された「フォーリサローネ(Fuorisalone)2019」で公開したのは、タイルコレクション「ExCinere」だ。

3年以上の研究と実験から生まれたExCinereは、キッチンカウンターからバスルームの床面、ファサードの外装材まで内装・外装の両方に適した、火山灰の釉薬をかけたタイルによる上質なコレクションである。

アムステルダムをベースにするプロダクトデザイン・スタジオ「Formafantasma」とのコラボレーションで開発。創設者の1人 Andrea Trimarchiはシチリア島の出身で、パートナーのSimone Farresinとともに、シチリアの景観と文化に観光産業の悪影響があることを知ったという。2010年以来、このスタジオは、火山の溶岩をデザインの素材として利用する可能性を追求してきた。

ExCinereプロジェクトは、非常に魅力的な天然由来の、自然に生まれた豊富な素材の応用をさらに深化させるための方法として考えられた。Formafantasmaによると、「エトナ山は鉱山労働者のいない鉱山で、山が原材料を自ら露出させているのです」と語る。

火山灰や玄武岩は金属酸化物の含有量が高く、使ってみると複雑で予測不可能なものが生まれるという。ExCinereは長短2サイズと、5種類の火山灰の釉薬で構成。表面は火山物質の量、粒径、密度を組み合わせており、発祥の地であるダイナミックな景観を思い起こさせる仕上がりになっている。End