NEWS | 建築
2019.04.19 12:18
ドイツで2年に1度開催される「連邦園芸博覧会(Bundesgartenschau、BUGA)」では、驚くような建築体験と将来の建築の一端が楽しめる「BUGA Fibre Pavilion」が公開されている。
これは、シュトゥットガルト大学の計算設計及び建設研究所(ICD)と建築構造及び構造設計研究所(ITKE)が長年にわたり培った、建築分野におけるバイオミメティックス研究にもとづいた構造物だという。
最先端の計算技術と自然界の構造原理を組み合わせた斬新なデジタル建築システムで、その耐荷重構造は、高度なファイバー複合材料だけでロボットで製造されている。非常に効率的かつ軽量で、さらにユニークかつ本格的な建築表現でもあって、すばらしい空間体験ができる。
素材としては150,000m以上のガラス繊維と炭素繊維を使用。建築設計、構造工学およびロボット製作を組み合わせた新しい共同設計アプローチで、建築要素として繊維の配置や密度、方向を個別に測定。構造に合わせて調整し、建築物としてつなぎ合わせることができた。
パビリオンの床面積は約400平米。機械的にプレストレスを加えた透明のETFEフィルムで覆われている。一次耐荷重構造は60種類のオーダーメイドの繊維複合部品のみで作製しており、7.6kg/m2で、従来の鉄骨構造より約5倍も軽量だそうだ。