軌道上にイメージを展開するプロジェクト「Orbital Display」
地球上の70億人が見られる巨大広告も可能に!?

ロシアのスタートアップ 「StartRocket」が計画している「Orbital Display」は、地球上の70億人が見ることのできるような巨大広告を軌道上に展開する構想である。

上空400~500 kmの高度を周回しているディスプレイが、1日に3~4個のメッセージや画像を配信するプロジェクト。太陽を光源として使用することで、50km2もの表示エリアが実現するそうだ。1,000回表示あたりの広告コストであるCPMは、業界最大のメディアチャンネルであるテレビの9~15ドル付近(約1,000~1,600円)になるという。

エンターテインメントとして地球規模のイベントで軌道上からメッセージや画像を表示したり、ブランドのロゴや特別な商品の紹介といった知覚できる最低限のイメージで情報を提供したり、緊急事態に政府が緊急告知を表示するなど、さまざまさ使用法が想定されている。

ディスプレイは、小型人工衛星である「CubeSat(キューブサット)」を複数使用。これらが一文字のようにフォーメーションを組んで、個々にキャンバスを広げたり閉じたりしてイメージを構成するようで、「フォトン(photon)」という粒子を使ったソーラーセイル(太陽帆)を活用する。

現在は試験段階中で、実際にフォーメーションを展開するのは2021年7月を予定しているそうだ。End