NEWS | インテリア / テクノロジー
2019.04.17 14:41
デザイナー フィリップ・スタルク(Philippe Starck)にとって、50年におよぶキャリアのなかで実現していなかったことは、インテリジェントな機械を使った共創だったという。そこで、スタルクと家具メーカー Kartellは、図面作成ソフトウェアを開発する企業 オートデスク(Autodesk)と共同で「AIチェア」を発表した。
オリジナルな点を考えて、アルゴリズムを使って作成されたこのAIチェア。構造的にしっかりしており、強度的にも十分なので安全面でも保証付き、シンプルですっきりしたラインという美的基準も満たした座り心地のよいものだ。
オートデスクが提供したのは「ジェネレーティブデザイン・ソフトウェア」。デザイナーやエンジニアが材料、製造方法、コストの上限などのパラメータや設計目標が入力できるデザイン検索技術だ。
その後、ソフトウェアはすばやくデザイン案を生成して、ソリューションとして可能な組み合わせを提案してくれる。また、こうした作業を繰り返しながらうまくいくもの・いかないもののテスト・学習を行っていく。
こうしてできあがったAIチェア。プロジェクトが始まったとき、ソフトウェアの創造性に対するデザイナーの予想とソフトウェアができることのあいだには、かなりのギャップがあった。しかし、関係が深まるにつれて、スタルクの好みや彼の作業方法を予測し始め、強力なパートナーとなったそうだ。