NEWS | サイエンス / フード・食
2019.03.29 13:32
JAXAは、共創型研究開発プログラム「宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の取り組みの一環として、宇宙および地球上における食料の生産・供給に関する課題解決と、それに伴うマーケットの早期創出を目指す「Space Food X(スペースフードエックス)」プログラムを始動すると発表した。
同プログラムでは、ベンチャーキャピタルファンド「リアルテックファンド」およびコンサルティングファーム「シグマクシス」と共同で、「サステナブルで“Well-being”な人類未来社会を実現する」ビジョンを構想。
現在、各国の宇宙機関や民間企業が月面基地や火星移住を構想しているが、有人宇宙滞在が実現すれば食料確保が不可欠にあり、地球からの輸送だけでなく、現地にて少ないリソースで効率的に食料を生産できる技術が求められることになる。
また、地球上でも、日本では藻類、植物工場、人工培養肉など、生産効率の極めて高い食料生産技術の実現に向けた地上ビジネスの取り組みが始まっている。
そこで、「Space Food X」では、多種多様な企業、大学、研究機関などのキーマン、プロフェッショナルが集い、分野横断的な研究開発や事業創出を促進するために、宇宙食料関連マーケットの開拓やそのために必要なシナリオ策定、アクション検討などを実施。
その第一歩として、30以上のメンバーから構成される「Space Food Xイニシアチブ」を立ち上げ、人類の宇宙への生存圏・経済圏拡大に伴う課題と地球上のSDGsの課題双方の解決を加速させて、サステナブルな巨大成長市場の早期創出を目指すとしている。