NEWS | インテリア
2019.03.25 15:25
佐藤オオキのデザインオフィス nendoは、京都・東山発祥のコーヒー専門店「アラビカ」がクエートの東海岸沿いの商業エリアに出店したカフェのインテリアデザインを手がけた。
白を基調とし、真鍮やモルタルといったアクセント素材を使用。「ビーンズマップ」と呼ばれる世界地図のオブジェや白いエスプレッソマシーン、コーヒー豆が入った麻袋が並んだガラス張りのビーンズセラーなど、アラビカコーヒーを象徴するインテリア要素を踏襲。
その一方で、4mの天井高と2方向に大きく開かれた窓を生かして、客席からサービスカウンター、ビーンズセラーへと徐々に上昇していく「ひな壇」状の空間を構成。
これにより、座ってコーヒーを飲む人と列をなす人の視線はぶつからず、店内のどの席からも窓の外に目線が抜け、外部からは店内の賑わいが感じられるようになった。また、未婚の男女が同じ席に座らない、というクエート特有の慣例から、 ベンチを大きく湾曲させることでお互いの視線がほどよく合わないような配慮も施している。
約190平米の店内には約30席、屋外テラスには44席を用意。カフェ内に存在するさまざまな視線を上下方向に4つのレイヤーに分離し、それらの向きや度合いの最適化を図ることで、 店内で過ごすすべての人にとって居心地の良い空間となることを考えたそうだ。