NEWS | サイエンス
2019.03.12 11:49
アメリカの民間宇宙企業 SpaceXが発射した宇宙船「Crew Dragon」は、2019年3月8日(金)の午前2時32分(東部標準時)に、5日間の国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングミッション「Demo-1」を終えて、大西洋に無事着水した。
今回のミッションは、NASAの「商業乗員輸送プログラム(Commercial Crew Program)」のもとで開発された新しい商用能力を実証するためのもの。Crew Dragon自体は有人設計だが、今回は無人試験で、3月2日(土)に打ち上げられていた。
宇宙ステーションとのドッキングは、初使用となる「アダプター」を用いて自動で行われ、センサーを搭載した「Ripley」という名前のダミー船員をステーションに運び込むことにも成功したという。
SpaceXのシステムを検証することで、NASAが最後のスペースシャトルミッションを行った2011年以降で初めて、アメリカ本土から宇宙ステーションへの有人打ち上げの再開にむけて重要なステップとなるだろう。
もちろん、NASAとSpaceXには、まだまだ宇宙船の性能を検証し、宇宙飛行士を派遣する準備をする上でやるべきことは残されている。それでも、今回の成功は、次回の有人での試験となる「Demo-2」に向けて幸先の世スタートになった。