NEWS | プロダクト / 展覧会
2019.03.11 16:35
佐藤オオキ率いるデザインオフィス nendoは、チェコのクリスタルガラスメーカー「Lasvit」が主催する「Monsters」プロジェクトのためにデザインしたオブジェ「something underneath」を公開している。
それぞれのデザイナーが考える恐怖や幻想をもとに、世界各国の異なる文化のなかで形成されてきたモンスターのイメージを形にするというプロジェクトだ。
今回は、小さい何か「something small」、トゲトゲした何か「something jagged」、細長い何か「something long」そして、大きな何か「something big」の4種類をデザイン。サイズが大きなものは展覧会とともに巡回し、コレクター用の小型のものも合わせて制作した。
日本では「八百万の神」のように、古来より自然現象をはじめとする目に見えないものや説明のつかない事柄に対し、畏怖や尊敬の念から擬人化する文化がある。その一方、否定的な存在に魂が宿る「妖怪」もよく知られている。
妖怪は、時代とともにキャラクター化して娯楽の対象へと変化。「ゴジラ」もまた、核兵器や原子力発電に対する恐怖や、戦後の高度経済成長に対する不安が生み出した「モンスター」である。
そこで、「見えないもの」「とらえどころのないもの」といった、モンスターを形成する根源的要素をそのままカタチにしようと考えたという。一枚の布や紙のような薄い被膜の一部を隆起させることで、あたかもその中に「何か」が存在しているように感じられる作品となった。