NEWS | 建築
2019.03.08 16:07
台湾南西部の台南市では、新しい青果市場の建設が2020年後半の完成を目指して進められている。建築設計事務所 MVRDVの設計では、公設市場として台南の食品サプライチェーンの拠点となるだけでなく、テラスになった緑豊かな屋根を設けることで、待ち合わせや社会活動の場、周囲の景観を眺める場所としても役立つようになっている。
台南市東部の市街地と山なみのあいだに位置しており、高速道路や公共交通機関との接続も良好。周辺の農村からも市街地からも簡単にアクセスできるので、業者や仕入担当、見物客にとっても便利になるだろう。
デザインはシンプルなオープン構造で、天井は高く波打ち、自然な風通しがある。また、植物を植えたテラスも起伏があり、東側の角は地上とつながっているので、ここから屋上に登ることができる。
一角にはシンプルな構造の4階建ての建物があり、市場の管理事務所、レストラン、地域の農産物向けの展示センターが入居、学校からの見学にもぴったりだ。また、この建物は主要構造を突き抜ける形で立っており、ここから屋上のテラスに出ることも可能だ。
テラスにはパイナップル、米、バラ、お茶などの作物を栽培。必要な気候に応じて、それぞれの作物は高さを変えている。屋上とはいえ、屋根のある建物もベンチもピクニック用のテーブルもあり、来場者は景色を眺めながら楽しむことができる。