NEWS | アート / テクノロジー
2019.03.07 14:13
ハーバード大学のJean Fanは、バイオインフォマティクスなどを専門とするポスドク研究者だが、その一方でデジタルアート作品も手がけている。
彼女が公開しているのは、プログラミング言語の「R」を使って、狭い間隔で平行線を引いて色合いや影を表現する絵画技法「ハッチング」で、このRのロゴを作り出そうとする試みだ。
まずRのロゴを画像として読み取り、「0」から「1」の範囲の行列で、0がもっとも暗く、1がもっとも明るくなるように設定。手でハッチングをするのであれば、おそらく明るい色調から描き始め、だんだんと線を描き込んで、暗い影の部分を表現することになるそうだ。
こうした芸術的な手法をコンピュータのプログラミングで実行。まず、Rの画像内の点からサンプリングしたランダムな平行線をいくつか引く。このとき、自然な形で平行線のサイズを変えるために、ランダムな平行線サイズを「rnorm」を使ってプログラミング的に生成。
次に、ロゴのより暗いところにはさらに平行線を追加。たとえば、画像内の0から1までのグレースケールで、0.5よりも暗い領域すべてに平行線を追加していくのだ。これを繰り返してだんだんと暗い影をつけていく。
この場合、画像をグレースケールのトーンで認識するために、純粋な黒=0および純粋な白=1はないものとして設定。さらに、だんだんと暗い色合いにするために平行線を追加するループを使用する。
というわけで、こうした手順は同氏のサイトで公開されている。それほど難しそうでもないようなので、トライしてみてはいかがだろうか。