NEWS | サイエンス / サウンド
2019.03.06 10:16
クリエイティブエージェンシーのWhateverは、2019年3月1日(水)から9月1日(日)までイタリアで開催されている第22回ミラノ・トリエンナーレにて、国立天文台、BASSDRUM 、Qosmo、Epiphany Worksと共同制作したアート作品「ALMA MUSIC BOX」を展示すると発表した。
Whateverは、dot by dot 、PARTY New York 、PARTY Taipeiの3社が合併してできた新会社。
今回同展で披露するALMA MUSIC BOXは、電波望遠鏡「Alma」が捉えた寿命を迎えようとしている星「ちょうこくしつ座R星(R Sculptoris)」からの電波データを音と映像に変換するというインスタレーションだ。
電波データからはオルゴールで演奏ができる70枚のレコードを制作。 生成された緩やかなメロディーは、950光年も離れた死にゆく星へ贈る鎮魂歌となっている。
また、アルマ望遠鏡は、南米チリの標高5,000mの高地に建設され、2011年に科学観測を開始した巨大望遠鏡。星や惑星の材料となる塵やガス、生命の材料になるかもしれない物質が放つかすかな電波を、「視力6000」に相当する圧倒的な性能でとらえることができる望遠鏡だ。
広大な宇宙の現象を繊細なオルゴールの音色に変えるという試みは、人間と自然のあいだの関係性を改めて考えさせてくれるだろう。