建築事務所 MecanooによるNieuw Land国立公園計画
アムステルダム近郊の4つの自然保護区を一つに

アムステルダム近郊に位置するNieuw Land国立公園は、人工の自然公園としては世界最大となるものだ。かつてオランダに存在していた「南海」を意味する湾「Zuiderzee(ゾイデル海)」の端に位置している。

面積は29,000ヘクタール(290km²)で、「Oostvaardersplassen」、「Lepelaarplassen」、「Marker Wadden」、「Trintelzand」など数多くの自然保護区がある。1950年代と1960年代にはフレヴォラント州(Flevoland)で埋め立て事業を行い、これらの保護区は救われたが、広範囲で自然を残そうとしたわけではなかったようだ。

そこでこのたび、同国の建築設計事務所 Mecanooは、提出したNieuw Land国立公園のマスタープランが州政府で承認されたと発表した。

同事務所を率いるFrancine Houben(フランシーヌ・ホウベン)は、「Nieuw Landは、観光客の体験が中心となる新しいタイプの国立公園になります。すべての世代を魅了して学びの体験ができ、街と自然がより近づくような公園、堤防や湿地帯、葦が生える風景、新しい島の数々、さらには数多くの動植物が楽しめ、休息スペースや暗闇のなかに広がる星空、手つかずの原野、そして冒険が味わえる公園を目指しています」と述べている。

このプロジェクトでは、今後20年間で4つの自然保護区を段階的に結びつけ、ひと続きの公園を形成するという。アクセスも整備して、自転車やカヌー、徒歩、電動ジープで観光客がこのエリアを体験できるようになる。野鳥の楽園としても国際的に貴重で、多数の鳥類が集う壮観な景色を楽しむことができる。「Nieuw Land nature station」(鉄道駅)を新設して、首都圏や他の都市からも鉄道で簡単にアクセスできるようになるそうだ。End