NEWS | 建築
2019.03.04 17:27
イタリア北部・南チロルの都市ボルツァーノ(Bolzano)では、新たな「Museum Quarter(博物館地区)」の建設計画が進められている。独特の建物で、街を見下ろす有名なVirgl(Virgolo)山の頂上に建てられる。
建築設計事務所 スノヘッタ(Snøhetta)の設計案では、ケーブルカーも組み込んで、街の住民のテラスとなるような山上の博物館となる。
このMuseum Quarterは、南チロル考古学博物館(South Tyrol Museum of Archaeology)とボルツァーノ市立博物館(Municipal Museum of Bolzano)のための展示スペース、さらにはこの地の氷河で発見された約5300年前の有名なミイラ、アイスマン「Ötzi(エッツィ)」を展示するスペースにもなる。
建物は周囲の地形に溶け込み、山の地形を拡張するようなデザインで、細長い博物館の構造と円形の駅がアンサンブルを形成。駅から到着すると、屋根の上のオープンスペースや共同ホワイエを通って双方の博物館に入ることができる。駅の屋上テラスと新しいビルの最上階からは、街と周辺の景色の素晴らしい景色が楽しめ、待ち合わせ場所にもアリーナにもなる。
長方形の屋根は活気に満ちた公共スペースとして機能し、野外マーケットからコンサートまで、さまざまな活動に利用可能。周辺地域は、ウォーキング、ハイキング、サイクリングなどのレジャー向けに開発されるそうだ。新しいMuseum Quarterはボルツァーノの新しいランドマークとなり、文化の目的地として街の国際的な重要性を高めるものとなるだろう。