NEWS | アート
2019.03.04 16:42
1990年の創設以来30年間つづくお祭りとして親しまれている台湾ランタンフェスティバルでは、数千年の歴史があるランタンのお祭りのなかで、伝統と現代性に富んだ大型の照明展示を行っている。
このイベントのために、台湾のアーティスト Cheng Tsung FENGがデザインした「Sailing Castle」は、木造の骨組みに白い帆を張った象徴的なパビリオンだ。
屏東県東港鎮のArt Lantern Areaにつくられたこの作品は、港に集まる多くの帆船をイメージしたもので、あたかもこの巨大な彫刻的なオブジェが東港鎮の海岸のうっとりするような光景を具体化しているかのようである。
この構造物を建てるにあたり、観る者に興味を抱いてもらえるように、インスタレーションのなかに入り、漁師と船が港を出て戻ってくるという行程を表現した。人々とSailing Castleの相互作用から、漁業の繁栄、共同体の団結、期待や喜びが感じられるのだ。
Sailing Castleは、東港鎮の土着の伝統文化の建築的特性を現代美術風に仕上げた姿をしている。モチーフには教会や寺社仏閣が念頭にあり、朝から夜まで観る者に独特の威厳を与えている。