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2019.03.01 18:23
フォルクスワーゲンとマイクロソフトは2019年2月27日(水)、両社が共同で手がける「Volkswagen Automotive Cloud(フォルクスワーゲン・オートモーティブ・クラウド)」の開発状況について発表した。
フォルクスワーゲンが構想するこのシステムは、電気自動車や自動運転技術の次に来るもので、車に乗って運転するときだけでなく、車を降りた後でもドライバーにシームレスな経験を提供するという。
同社はこれまでこのクラウドをヨーロッパ市場向けに主に開発してきたが、中国およびアメリカにも拡大する予定だ。クラウド、エッジ(Edge)、AI、IoT機能をもつプラットフォーム「Microsoft Azure」がデジタルエコシステム発展のベースとなり、Automotive Cloudが車両およびサービスのデータ処理の中心として機能する。
開発中の「フォルクスワーゲンID.」がAutomotive Cloudを搭載した初の自動車となり、2020年にヨーロッパで発売予定。同年には中国で生産を開始し、2022年からはアメリカでも生産される。また、両社は初めてとなるコネクテッドカー向けの試験プロジェクトにも取り組んでおり、電話会議への自動リンクや設定した目的地へのナビゲーションをはじめとして、SkypeやOfficeも組み込んだものになるそうだ。
さらに、フォルクスワーゲンはアメリカ・シアトルに新しい開発センターを設立し、機敏なコラボレーションやデジタル世界でのリーダーシップといったマイクロソフトの高度なノウハウを吸収。マイクロソフトは、スペシャリストの募集やプロジェクト管理など、新センターの開発支援を行うことにしている。