新人映画監督、山本英（あきら）の初長編映画「小さな声で囁いて」が、東京・中野区にある映画館「ポレポレ東中野」にて上映される。

同作は、熱海を舞台にした愛の物語。フランスでもっとも先鋭的な映画の祭典「マルセイユ国際映画祭」の初長編コンペティション部門に正式出品されたほか、世界最大の自主映画の祭典「ぴあフィルムフェスティバル」にも選出。

フランス日刊紙のリベラシオンは、同監督の手腕を「山本は穏やかな眼差しで修復困難な“愛の物語”を熱海の街に映し出す」と賛辞を贈るなど、国内外で高い評価を獲得。また、これまで制作した短編映画の数々も、国内の映画祭での選出を皮切りに、香港、中国、フランスなど、世界各地の映画祭でも上映された。

今回、この最新作を中心に過去の短編集からなる特集も上映するという、同監督の映画世界を体験する2週間の特別プログラムが実現。また、「小さな声で囁いて」に寄せて、アーティストのオートモアイが描き下ろしたメインビジュアルも、同監督の映画コンセプトを引き立たせる重要な役割を担っている。

東京藝術大学大学院では、世界的に知られる映画監督の諏訪敦彦や黒沢清に師事。映画界の新鋭による長編第1作に期待しよう。